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2020年までにスポーツを新たな産業の担い手にするためのブログ

日本のスポーツ界を発展させていきたい。そのためにはどうしたら良いのかを色々な角度から検証してみたい。

日本一やさしいプロスポーツビジネスの仕組み解説(16):チケットの2次流通システム

どうも。オリンピック・パラリンピックが東京に来るまで1679日です。

さて、今日は「日本一やさしいプロスポーツビジネスの仕組み解説」シリーズ16回目です。前回からの続きでチケットのトレンドについて書きたいと思います。

前回まで。
http://norimoto.blog46.fc2.com/blog-category-21.html

今回はチケットの2次流通に関して書きます。これは、チケットを持っているが行けなくなってしまった人が他の人にチケットを売る行為の事を指します。今までは、いわゆる「ダフ屋」と呼ばれているような、会場の近辺で当日売買するような事が行われていたり、金券ショップと呼ばれるお店で売買されていたり、ネットオークションで自ら出品して売買したりされていました。

現在は、チケットストリートやチケットキャンプなどのチケット専用の売買サイトが誕生しています。これにより、売る方も買う方も安心して容易にチケットを売買する事が可能になりました。

アメリカではさらに進んでいて、主催者が自ら2次流通市場に乗り込んできています。つまり、リーグ「公認の」チケット売買システムがあるのです。MLBはリーグが売りたい人と買いたい人をつないで、しかもその手数料をリーグが得ています。リーグ公認なので、売る方も買う方も安心で、しかもリーグにお金が入ってくるという仕組みです。これは、年間指定席を持っている人ももちろん利用できるので、たとえ毎試合行けなくても、簡単に売る事が出来るので、年席の販売促進にも使えると言われています。

日本でもこの分野は伸びしろがありそうです。この仕組みを導入するに当たり、システム投資の面と、スケールメリットの面からも、各チームが導入するというよりも、リーグが主導して導入しなければ効果は出にくいように感じています。日本での普及に当たっては、どこまでリーグがリーダーシップを発揮できるのかが問われそうです。




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日本一やさしいプロスポーツビジネスの仕組み解説(15):MLBで取り入れられているダイナミックプライシングとは

どうも。オリンピック・パラリンピックが東京に来るまで1682日です。

前回まで
http://norimoto.blog46.fc2.com/blog-category-21.html

プロスポーツビジネスにおける4大収入のうちのチケットに関して書いています。今日はアメリカで取り入れられている、ダイナミックプライシング、という仕組みをご紹介します。

本来、チケット1席の価値は開催曜日、対戦相手、自分たちの順位などによって変わるはずです。それを旧来までは、S席4,000円、というような形で、1年を通して全試合全く同じ値段で売っていたわけです。ところが、アメリカのMLBでは、これらの条件を加味した、毎試合違う値段設定が行われています。各試合のチケットの値段はコンピュータによって計算されているようなのですが、ここはブラックボックスになっていて、どんな仕組みになっているのかは分からないようです。

これに似た仕組みは実は、楽天とソフトバンクも取り入れています。対戦相手や曜日によってチケット価格が変動しています。

このように、MLBではITの発達などにより、チケットの価格設定が細かに出来るようになり、それらを利用して最大限に売り上げを上げる努力をしています。




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日本一やさしいプロスポーツビジネスの仕組み解説(14):チケット単価を上げるためにもチームとスタジアムの一体運営が必要

どうも。オリンピック・パラリンピックが東京に来るまで1683日です。

ここ2回で簡単ではありますが、ハード面とソフト面における客単価の向上の要素をまとめてきました。

前回まで
http://norimoto.blog46.fc2.com/blog-category-21.html

ここからも分かるように、チケット単価、客単価を上げるためには、チームとスタジアムやアリーナが一体となって運営する事が重要になります。

チームとスタジアムの一体運営の必要性については過去にも書いていますので参考にしてください。

チームとスタジアムの一体運営
http://norimoto.blog46.fc2.com/blog-entry-1247.html
http://norimoto.blog46.fc2.com/blog-entry-1248.html



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日本一やさしいプロスポーツビジネスの仕組み解説(13):チケット単価を上げるために必要なサービスの向上

どうも。オリンピック・パラリンピックが東京に来るまで1684日です。

前回まで
http://norimoto.blog46.fc2.com/blog-category-21.html

前回はチケット単価を上げるためのハード面の施策をまとめてみましたが、今回はサービス面、ソフト面をまとめてみます。こちらも無数にあるとは思います。

・チケットの買いやすさ

・スタッフのサービスの質の向上

・飲食の改善

・ITを利用したサービスの改善(例えば、スマホで飲食のオーダーが出来て運ばれてくる、席のUPグレードが出来るなどなど)

・試合以外のコンテンツの充実

・ビジョン、音声、光その他を使った演出

・魅力的なプレゼント

・チームカラーなどの統一感

・清潔感




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日本一やさしいプロスポーツビジネスの仕組み解説(12):チケット単価を上げるために必要な施設設計

どうも。オリンピック・パラリンピックが東京に来るまで1685日です。

前回まで
http://norimoto.blog46.fc2.com/blog-category-21.html

スタジアム、アリーナの改築や新築によってチケットの単価を上げる方法について少し書きたいと思います。この例は無数にあるとは思います。

・座席の座りごこちの改善、座席幅を大きくする、前との距離を開けて通行しやすくする、横の座席数を調整することにより通路に出やすくする

・見やすい座席の角度、見やすいスロープの角度(上りやすさ)、座席とフィールドの近さ、屋根の有無、寒さ対策、安全面の配慮

・入場のしやすさ、お客さんの導線、トイレの行列、売店の行列、車椅子・ベビーカー、

・ファン体験を出来るような環境づくり
→ グッズショップ、子どもが遊べる施設、飲食の充実、伝統を感じさせる仕組み、Wi-Fi、ビジョンなどなど

・特別席
→ VIPルーム・ラウンジ、家族・団体用席、フィールドと近い

客単価の引き上げとは関連しませんが、施設設計で重要なもう一つの側面は運営視点です。例えば、選手の導線、ロッカールーム、資材の搬入や置き場所、メディアルーム、審判室、放送室などなどです。



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