最近、ブラック企業という言葉が氾濫しているように思います。ここでブラック企業の定義を議論する気はさらさらありません。世の中に本当に真っ白なホワイト企業なんてほとんどないと思っていますので。
今回この事を書こうと思ったのは、ある20代前半の社会人の方から以下の質問を頂いたのがきっかけです。
「自分たちの世代で直ぐに会社を辞めてしまう人が多くいる事に対してどう思いますか?」
この質問に対して私なりに考えて出した答えは、以下の2点です。一つは「かわいそう」です。高齢化社会になって、生涯現役の方々が増えてきています。この状況の中、経済規模が拡大しているわけではないので、新しい仕事が増えるわけではありません。すると必然的に若い人たちには新しい事に挑戦するチャンスが巡ってきません。もしも、若い人たちに新しい事にチャレンジする場が与えられたなら、その熱気が若者のモチベーションを上げて、ブラックな部分に目をつむって仕事に励むことが出来るでしょう。しかし、今は若い子たちにチャレンジングな仕事は巡って来ません。そうなると、若い子たちのモチベーションが上がってきません。その結果、会社のブラックな部分が気になって仕方がなくなってしまうのでしょう。今の若い方達にはこの様な社会的なハンディがある事は否めず、それはかわいそうな事だと思います。
ただし、私が強く言いたい事は次の事です。では、あなた方若者が、今いる会社の現状を打破するような行動を起こしているのか?
今いる企業はブラック企業だ。だから早く次に移りたい。そんな気持ちが透けて見えます。何をもってブラックかというのもありますが、冒頭でも書いたように、真っ白なホワイト企業なんてどこにも存在しません。ですので、会社を移ってみたところで、ブラックな部分は必ず存在するのです。今いる企業を抜け出せさえすれば、幸せになれるというのは幻想にすぎません。
やるべきことは、今の会社のブラックだと思っている部分をどう改善して行けるのかを考えて行動する事ではないでしょうか?結果がどうあれ、それが出来ない人は、ブラック企業からブラック企業へ移籍するだけで、何の解決策にもならないと思います。ブラック企業から抜け出すという考えから、ブラックな部分を少しでも変えるという考え方への転換が必要なのではないでしょうか?
かと言って、入社数年の若造に何が出来るのか?ということになります。そこで、まず、しなければならない事は、やらなければならない事をやる、という事です。つまり、まずは会社の中での自分の与えられた役割を100%以上の力でやる事です。そして、その余った時間を会社が変われるようにする事に使うのです。あるいは、自分が100%以上の力で今の仕事をこなすだけで、会社が少しずつでも変わって来るかもしれません。
やるべきことをやって、さらに改善できるものは改善する。
改革派と思われる人と付き合いましょう。社内には必ず改革したいと思っている人がいるはずです。それは愚痴を言っている人たちとは違います。前向きに社内を変えていきたいと思っている人たちです。この人たちとつるんで、少しでも手伝えることがあれば率先して手伝いましょう。
常に自分の意見を持ち、誰かに提案する。
ここまでやっても変わらなければ、次を考えましょう。ただし、ここまでやった人は必ず次の新しい未来が約束されているでしょう。ブラック企業から抜け出したいと考えている方は、転職を考える前に、まず、「自分がやるべきことをしっかりやっているか?」「ブラックな部分を改善する努力をしたか?」をまず考えてみてください。
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