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日本のスポーツ界を発展させていきたい。そのためにはどうしたら良いのかを色々な角度から検証してみたい。

セカンドキャリア、人材ビジネス企業主導の取り組みがうまくいかなかった理由

おはようございます!オリンピック・パラリンピックが東京に来るまで2052日です!

セカンドキャリア問題に関して、前回は今までのスポーツ業界の取り組みを見て来ました。

ここまでのこの問題に対する取組の特徴は、人材サービス会社が人材を欲している企業とアスリートを結び付けようという試みです。これではうまくいかなかったことが明らかになっています。何故なのか?企業側がアスリートに過剰な期待をしてしまって、その期待にアスリートが答えられていない、そして、アスリート側の準備不足が原因です。

人材サービス会社は人材(この場合はアスリート)を企業に売って報酬を得ます。という事は、商品はアスリートなのです。このアスリートという人材としての商品価値は一見高いように見えます。努力してきて、チームワークもあって、爽やかで、素直で・・・しかし、蓋を開けてみたら、実際はそうでもなかったのです。彼等、彼女たちは好きな事に対してはそういった能力を発揮出来たのですが、その能力をうまく社会の中で生かす術を知らないのです。これは完全に教育の失敗です。若い選手はまだいいのですが、20代後半や30代で社会経験が全くなく企業に入れば、周りも本人も適応していくのはかなり難しいのは想像できるでしょう。企業が求めている物、企業が期待している物を元アスリートが体現出来ないのです。ここに一つのミスマッチが起きています。これでは、人材ビジネスとしては成り立ちません。自分のところの商品がある意味不良品なのですから・・・

また、アスリートも、全く社会の事を知らないので、その業界がどんな業界なのか、その仕事がどんな仕事なのか全く想像も出来ません。また、これは多くの普通の若者にも共通する事ですが、なぜ自分が給料をもらえるのかも理解していません。その様な状態で、うまくマッチング出来るとは思えません。これは明らかにアスリート側の準備不足です。

以前のこのシリーズでも書いたように、本質的な問題はこのようにアスリートを育ててしまう、育成の仕組みに問題があります。しかし、ここを変えていくには当然時間がかかりますので、現実的な解決策も必要になります。現実的に直ぐに出来そうな事は、現役アスリートへの教育でしょう。しかし、ここでも大きな問題が立ちはだかります。それは、監督やコーチ、同僚アスリートの存在です。実際にアスリートは監督やコーチに、「何、引退後の事を考えているのか、そんな暇があるなら練習しろ!」と言われます。また、選手は、他のライバル選手に「おい、あいつ引退考えてるぞ」と言われるのを嫌がります。そのようなプレッシャーが、引退後の事を考えたり、行動を起こす事の妨げになっています。

この様な環境を変えなければならない事を前提として、現役時代から次のキャリアについて考えておくことは重要でしょう。ただ、ここでまた問題になって来るのが、現役アスリートへのキャリア教育に関する費用を誰が負担すべきなのか、という問題です。次回はこの辺について書きたいと思います。




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